特集
マイフェイバリット
March - June 2018

タイトルの通り、陶枕斎が大好きな中国陶磁を、4カ月にわたって特別展示いたします。
これは本当に漢や唐、宋や元の、古い時代に焼かれたものなのか。
あるいは清代、乾隆帝が推し進めた政策のように、古き良き時代の作品をお手本にして作られたものなのか。
はたまた今から80年ほど前に、大量に製作されたと言われる模倣品の類なのか。
なかなかそれを正確に鑑定するのは、難しいことです。
しかし、いったいこれはどこの窯のものなのか。北なのか南なのか、あるいは西なのか。
その窯の胎土、形、技法、意匠における特長は何なのかを学んでいくと、そこには、長い歴史の中で、時の皇帝とともに、完成されては消えていった、壮大な中国の焼きもの史が見えてくるような気がいたします。
窯特有の美しさ、愛らしさ、冷たさ、温かさを、改めて感じてみることで、壊れゆくものに美しさを感じる日本人が、どこまでも完璧を求める中国陶磁の中に、美の共通点を見出す場になればと思います。

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